冬の雑木林 2003.02.02
写真集
午後の陽だまり

 広い青空から柔らかい陽射しが降りそそぐ午後、ぶらリ出かけた雑木林は、白い光に満ちている。冬期間通行止の嵐山公園道路も、最終概家までは除雪されていて、車の方向を換えて駐車できるわずかなスペースがある。そそくさとスキーに履き替えて雪原に踏みだすと、雪に反射する光がきらきらと囁きかけてくるようだ。



 さっそく、カシワの枝先に咲いた虫えいが目にとまる。花のように見えるものは、矮小した葉状片が集まったもので、オオニセハナフシの名が付ついている。静かな雑木林に大きな雪の塊が落ちて、ドサッと大きな音と雪煙がたつ。数十キロもある大きなものもあり、下敷きにならないように避けて通る。

 ところどころに、雪原を横切るキタキツネの足跡がつづく。エゾシカが石狩川沿いの、矮小したカシワ林でおおく見かけるのに対し、キタキツネは人家に近い西斜面を餌場として、おおく徘徊するようだ。陽射しが低くなって、そろそろ小鳥が囀る時間なのに姿が見えない。それでもクマゲラの仕事ぶりをうかがわせる新しい穴がたくさん開いていた。

 帰り道、なだらかな斜面に梢が影を落として長くのびている。雪原に映った光がすこし紅をさして、風が冷たくなってきた。